こんにちは,ゲンゴロウです。あいかわらず更新が遅れてます。申し訳ありません。今日は,帰国準備の合間を縫って,ナンシーにやって来ました。昨年12月に引き続き,2度目の訪問になります。
あの時は夜のクリスマスを味わうためでしたが,今回は,昼日中のナンシーの魅力を,素敵な建築物を中心にお伝えしたいと思います。
ナンシーといえば,アールヌーボーのメッカ。街中の至る所で,その面影を見ることができます。こちらはBNP銀行。
階段の手摺も,各部の装飾も,アールヌーボー調。こんな歴史的建築物の中で働ける人は幸せだと思いました。
これは旧ジェナン穀物商。今ではアパートとして使用され,じっさいに人が住んでいます。
有名なのがクレディ=リヨネ銀行のナンシー支店。そのガラス天井の装飾は,目を見張る美しさ。ちなみにCLは銀行名(Crédit lyonnais)の頭文字です。
内部では通常通りの営業が行われています。なので行員の方の許可を得た上で,写真撮影を行いました。けっして無断撮影ではありません。
ここで一旦昼休憩といきましょう。中央市場横の広場のカフェで,軽く済ませるべく鶏砂ずりサラダをセレクト。それでもパンが付きますので,お腹いっぱい。
そこからしばらく歩いて,本日のメインイベント「ヴィラ・マジョレル」訪問。ここは当時,家具職人として財を成した一家が,志を同じくする芸術家たちと協力して作り上げた理想宮です。
内部は木製を基調とした温かい曲線空間。まさに東洋芸術にインスパイアされたアールヌーボの真骨頂です。まずは玄関と階段。
訪問者を迎えるランプは,まさに僕たちのイメージするアールヌーボーそのもの。
続いて食堂。中央に配置された巨大な暖炉は陶製です。
ステンドグラスにはスイカ畑のモチーフ。壁には家禽類が生き生きと動き回る農場の絵。田舎育ちのゲンゴロウには懐かしさすら感じられます。
居間へ移動しましょう。ここは大戦で大きな痛手を被った場所。このステンドグラスは建築当時のものではなく,創設者のご子息がモロッコ調に作り替えたものです。
こちらは居間に置かれていた家具。これを彩るのは日本芸術からヒントを得た鳥の絵や,梅の花のモチーフ。
じつはマジョレル邸は一種のショールームでもありました。つまり,内外装はもちろん,家具に至るまでをひとつのセットとして,新しいライフスタイルを提案するものだったのです。
締めくくりは,ナンシーが誇る世界遺産スタニスラス広場。その壮麗さは折り紙付き。いつ見ても最高。
街灯の装飾すら豪華絢爛。月並みな広場とは一線を画しています。
こうしてナンシーを満喫したゲンゴロウ。いよいよぼくのロレーヌ日記もファイナルカウントダウン。応援よろしくお願いします。また,お便りします。