ゲンゴロウのロレーヌ日記

くまのゲンゴロウが,ロレーヌ地方の町メッスに留学しました。

素敵な図書館

こんにちは、ゲンゴロウです。

先日、列車で小1時間ほどのところにある町バル=ル=デュックに行ってまいりました。

 

バル=ル=デュックは運河の流れる静かな町。そこの図書館で、バロック音楽のミニ・コンサートがあると聞きました。

 

何を隠そう、ゲンゴロウは古楽の大ファン。特にチェンバロ(仏語ではクラヴサンと言います)の響きが大好き。たくさんCDも集め、バッハやヴィヴァルディの古楽器演奏にハマっていた時期があります。

 

こちらがその図書館。もとは20世紀初頭の銀行家の自宅。それを町の図書館として転用するあたりが、いかにもフランスです。

 

古いお城や王の宮殿、あるいはアール・ヌーヴォーが巧みに織り込まれた新旧折衷の建築物。しかも、近代の技術を用いて、骨組みは鉄で作られ、耐久性もバッチリ。だからこそ、1世紀を経た今日でも、図書館として使用可能なわけです。

 

玄関脇に彫り込まれた怪物の彫刻。これにまたがると、なんか、昔見た映画『ネバーエンディング・ストーリー』のファルコンを思い出します。

 

そうこうするうちに、ミニバロックコンサートの時間が近づいてきましたので、入室します。

 

コンサートは、図書館の少広間で開催されました。演者は4名で、これに華を添えるダンサーが1名。こじんまりとした1時間あまりの演奏会でしたが、素晴らしいもので、古楽器の繊細な響きを存分に味わうことができました。

 

終了後は列車の時刻まで間があるので、図書館をお借りして読書三昧。それにしても、かつての銀行家の繁栄ぶりには驚かされます。これが個人の邸宅だなんて、信じられません。

 

窓からは陽光が差し込み、新緑が眩しい季節になりました。窓の外に広がるのは、美しく整備された庭園。ここで椅子に腰掛けて、のんびりと読書するのは至福の時でした。

 

帰宅後は、すでに購入しておいたクグロフ・サレを食します。サレとは「塩味」の意味。一般に想像されるような甘いお菓子ではなく、惣菜パンです。

 

練り込まれているのはベーコンやドライトマト。塩味が効いて、晩御飯のお共ににぴったり。日本でもメジャーになるといいな。また、お便りします。