ゲンゴロウのロレーヌ日記

くまのゲンゴロウが,ロレーヌ地方の町メッスに留学しました。

騎士団の伝統

こんにちは、ゲンゴロウです。

日曜日の早朝、サン=テチエンヌ教会脇で、赤いチョッキを着た方々が、無料でパンや野菜を配布しておられました。

 

外から様子を伺っていたところ、「こっちへおいでよ! 遠慮しないで!」とのお言葉。恐る恐る近づいたところ、温かい歓迎を受け、モーニングセットをいただきました。

 

赤いチョッキのみなさんはマルタ騎士団の面々。ここで恵まれない方々に無料で食事を振る舞っておられるとの由。

 

そういえばルルドの泉でも、マルタ騎士団がボランティアとして活動しているのを見かけました。11世紀に創設された騎士団が、今も存続して慈善活動を行っているのですから、その伝統と慈愛には脱帽する他ありません。

 

騎士団と言えば、ぼくの家の近所には、テンプル騎士団の遺構が残っていると聞いたことがあります。さっそく行ってみましょう。

 

これがテンプル騎士団礼拝堂の名残の塔。この塔だけが、かつての繁栄ぶりをわずかに伝えています。

 

漏れ聞くところによると、内部は見学可能との由。でもご覧のとおり、扉は固く閉ざされています。今度市の観光課に問い合わせてみようと思います。結果は追ってお知らせします。

 

すぐそばには、ヨーロッパでも最も古い修道院のひとつ、サン=ピエール=オ=ノナンもあります。

 

古式ゆかしき建築ですので、大聖堂のようなステンドグラスやバラ窓はありません。いたって地味な石造りの建物。でもゲンゴロウは、そこが大好き。

 

修道院の中庭を散歩していると、強烈な香りを放つ植物に遭遇。その個性的な匂いで虫を引き寄せ受粉させるらしく、ハチがブンブン飛び回っています。

 

後に伺ったところによると、この花、毒性があるとのことで、絶対に食べてはならない、と教えられました。キレイなバラには棘がある、という感じでしょうか。


今週末も、のんびりした時間を楽しんだゲンゴロウ。こんな風に、メッスの時間はゆっくり、ゆっくりと流れています。また、お便りします。