ゲンゴロウのロレーヌ日記

くまのゲンゴロウが,ロレーヌ地方の町メッスに留学しました。

ルルド巡礼(その2)

こんにちは、ゲンゴロウです。

けっきょく、ぼくの寝台列車は、途中の事故も影響し、3時間遅れのお昼の11時着となりました。ともかくもお腹が空いたので、まずはお昼ごはんをいただきましょう。

 

みやげ物屋が立ち並ぶ街路を抜けて、大聖堂に向かいながら、お食事処を探します。せっかく南仏に来たのですから、やはり、南国っぽい郷土料理を食べたいものです。

 

たどり着いたのは、地元料理が自慢のカフェ。ぼくは本日のおすすめ料理、ピレネー産の西洋マスのムニエル。おじさんは、代表的な南仏料理カスレ。カスレとは白インゲン豆をベーコンやソーセージと一緒に煮込んだ滋味あふれるごちろう。

 

お腹いっぱいになってご機嫌のおじさんと一緒に、いよいよ聖地へ向かいます。それにしてもルルドの建築物は南国の明るさに満ちて、北方のロレーヌとはまったく異なる趣き。

 

駅から歩いて10分ほどで、大聖堂にたどり着きました。すでに門をくぐる時点で、身も心も引き締まる思い。さすがフランス最大のパワースポット。

 

奇跡の泉の湧き出る洞窟、その上に建設された大聖堂。ちょっと、ディズニーランドのお城を思わせなくもない外観です。

 

奇跡のご利益にあやかりたいゲンゴロウ、まずは教会脇の岩窟へ行ってみます。けっこうな人だかりですが、噂に聞いたほどの混雑ではありません。

 

今を去ること約170年前、ひとりの少女が薪を拾いにやって来たところ、川沿いの岩上に白い貴婦人が現れました。婦人の言うままに、少女が地面を掘ったところ、コンコンと泉が湧き出したのです。

 

その泉の水を飲み、不治の病が癒えた人がいるとの噂が広まり、フランス中の注目を浴びることになりました。これがルルドの泉の発祥。今もその恵みを求めて、フランスのみならず世界中の人びとが、救いを求めてこの地を訪れます。

 

今もこんこんと湧き出す泉の水は、無償で拝領することが可能。みなさん、マイ・ペットボトル持参で、無心にお水を汲んでおられました。ゲンゴロウも、病に苦しむ方の快癒を祈りながら、少しだけ頂戴します。

 

少女が貴婦人と出会った時、ここは荒れ果てた村外の地。それが今では、奇跡の舞台として、知らぬ者とてない巡礼の地となりました。

 

ゲンゴロウのルルド巡礼はまだまだ続きます。乞うご期待。また、お便りします。