こんにちは,ゲンゴロウです。今日は久しぶりに美術展に来ています。世界に冠たる中央集権国家フランスも,近年は地方分権化が著しく,パリに集中している美術品も,地方に移されています。
パリの有名なポンピドゥーセンターも,その例に漏れず,メッスにはその分館が存在します。設計者は日本人建築家の坂茂さん。
日本の伝統を活かして,木をふんだんに用いたもので,柱や屋根の骨格に木材が用いられています。日本のくまのゲンゴロウには,とても懐かしい。
また屋根は陽光を通す素材で作られていますので,室内は明るく,照明の必要はありません。
向こうに見える人物は人間ではありません。人形です。現代アートの作品でした。うっかりぼくも,柵を乗り越えて,隣に座るところでした。
こちらが美術館の模型。上から見るとフランス本土の形である六角形になるように設計されています。
内部もエコを目指した趣向が凝らされています。このベンチは,紙管で作られています。金属やプラスチックとは異なり,とても優しく馴染みやすい気がしました。。
館内から眺めたメッスの街。遠くに見えるのはメッス大聖堂,サン=テチエンヌ教会。
本日のお目当てのひとつはマリー・ローランサン。この柔らかい色彩とデッサンが大好き。
もちろん印象派の絵もありました。ルノワールは,やっぱりいいですね。
今,話題沸騰のスザンヌ・ヴァラドン展。ユトリロの母親で,波乱に満ちた生涯を送りました。有名画家のモデルを務めながら,独学で絵を学び,自らも画家となった女性です。
ヴァラドンの描く女性は,とても現代的。じっさい,彼女はフェミニズムの先駆者としても再評価されているようです。
最後にご紹介するのは現代アート。まずは有名なジャクソン・ポロック。本物を初めて見ました。
作品からは画家のほとばしる情熱を感じます。無秩序な色彩の重ね塗りでありながら,どこか美しさを感じるのは,ぼくだけでしょうか。
こちらは日本人アーティストの作品。日本人建築家の建てた美術館で,日本人芸術家の作品を,日本のくまが鑑賞。この偶然の一致に運命を感じます。
帰りに見つけたアルザスコーヒー。アンシーのデザインが可愛らしくて,つい買ってしまいました。これを飲んで,ほっこりしたいな。また,お便りします。