ゲンゴロウのロレーヌ日記

くまのゲンゴロウが,ロレーヌ地方の町メッスに留学しました。

オペラ座で「ベレニス」鑑賞

こんにちは、ゲンゴロウです。

パリ同様、メッスにもオペラ座が存在します。歴史ある劇場で1752年の創設。最初の上演作品は、ルソーのオペラ「村の司祭」だと言われています。

 

メッス観光の目玉ではありますが、もちろん劇場としても現役。今でも、バレエやオペラがよく上演されています。

 

本日の演目は「ベレニス」。フランスを代表する古典劇作家ラシーヌの代表作です。ローマ皇帝と中東の王女の悲恋を、格調高い韻文で描いた名作。

 

内部はご覧のとおり、豪華絢爛。でも観劇料はリーズナブルで、約45ユーロ。お得感満載です。

 

客席に向かう階段には、レッドカーペットが敷かれています。これから自分の席を探してみます。

 

タキシードを着て、赤い絨毯の上を歩いていくと、なんかの授賞式に出席している気分。

 

劇場は3階建て。内装はゴールドとビロードの赤で覆い尽くされています。舞台は大きすぎて、ぼくのカメラには収まりきれません。

 

いよいよ上演開始。あのラシーヌの名作が、ゲンゴロウの目前で上演されるのです。一体どんな演出で、17世紀の傑作が21世紀に蘇るのか、ワクワクします。

 

上演終了。午後8時スタートで、終了は11時。3時間の長丁場でした。原文で読めばあっという間の短い戯曲が、舞台にすると3時間。長大なドラマになりました。

 

3時間、椅子に座りっぱなしで、腰が痛くなったゲンゴロウ。ヨロヨロと会場を後にします。それにしても、フランスの韻文劇を現実に聴けたことは、とてもいい経験になりました。

 

ラシーヌの余韻に浸りながら、近くのカフェで真夜中のデザート。注文したのはポム・オ・フール(「焼きリンゴ」の意)。りんごの甘酸っぱさが、添えられたアイスクリーム、およびシャンティイーの甘さとマッチして、口福です。

 

カフェを出る頃には深夜0時。シンデレラも帰宅の時間です。帰らなきゃ。それにしても、春になったとはいえ、メッスの夜はまだまだ寒いです。また、お便りします。