ゲンゴロウのロレーヌ日記

くまのゲンゴロウが,ロレーヌ地方の町メッスに留学しました。

ルルド巡礼(その4)

こんにちは、ゲンゴロウです。

夜の9時から始まる夜間礼拝。まだまだ時間があるので、とりあえずコーヒブレイク。そこで入ってみたのが「PAILHASSON」。

 

1729年創業のフランスで一番古いチョコ屋さんで、300年の歴史を誇ります。ぼくの注文はリンゴとチョコのタルト。甘さ控えめで、何個でも食べれそう。

 

そろそろ時間です。教会に戻りましょう。ちなみに、フランスの昼は長いので、8時過ぎでも、こんなに明るい。

 

驚いたことに、教会前の広大な広場の下には、巨大な礼拝堂が存在します。その大きさには度肝を抜かれました。

 

そうこうするうちに時間になったので、地上に舞い戻ります。山の端に満月が昇ってきました。

 

あっ! 行列の先頭が現れました。マリア像を担いで、ゆっくり、ゆっくりと進んできます。

 

隊列に参加する人々は皆、手にロウソクを持ち、静かに街中を練り歩きます。これが毎晩行われるわけですから、いかにルルドの人々が信仰心熱い人々であるかを示しています。

 

ほどなく行列が広場に帰ってきました。すでに月は高く昇っています。

 

帰ってきた行列を迎える司祭と信者たち。マリアを待つ間、ずっと賛美歌を唱えておられます。その崇高な旋律に、ゲンゴロウも思わず涙しました。

 

教会門前に帰着した行列の信徒たち。闇夜に輝くロウソクの炎が、例えようもなく美しい。

 

教会の上から、揺らめく炎を眺めていると、人の営みの儚さと美しさが、ロウソクの明かりと重なって、見る者の心をはげしく揺さぶります。人間とはなんと脆く、愛おしいのでしょうか。

 

小一時間の集会も終了し、すでにして蝋燭の明かりも消えました。参詣者は思い思いに帰途につきます。ゲンゴロウにとっても、この夜は生涯忘れられないものとなるでしょう。また、お便りします。