こんにちは,ゲンゴロウです。
ロレーヌ地方の守護聖人はサン・ニコラ。いわゆるサンタクロースですね(厳密には別人なのですが,いつの間にか一体化したとのこと)。
彼を祝う12月6日には,ナンシーで盛大なお祭りが開催されます。とりわけ,サン・ニコラの行列が有名。それを見物するべく,列車に乗ってナンシーへ向かいます。
時間にしておよそ30分。メッスより少しだけ大きな街で,パリともTGVで直通です。
エミール・ガレなどのアール・ヌーボーの中心地として知られていますが,観光の目玉は世界遺産のスタニスラス広場。
日本語で「ようこそ」と書かれているのが,なんか嬉しい。
昼間でもじゅうぶん壮麗ですが,夜になると一層美しく光り輝きます。
広場につながるスタニスラス門も,ブルーのライトに照らされて異界の入り口の様。
魚をかたどった照明が,幻想的な雰囲気を盛り上げます。
まるで深海に迷い込んだみたい。
広場の中心には信じられないくらい巨大な樅の木。
惜しみなく使用された電飾で,燃え上がる木さながら。
でも,待てど暮らせど,サン・ニコラの行列が始まりません。
意を決して広場の観光案内所で訪ねたところ,なんと! イベントは前日に終了していました。詰めが甘かった・・・
ガッカリしているぼくに,案内所のお姉さんがアドバイス「でもこれから光のイベントが広場で始まるわよ。それを見ていったら?」
気を取り直して広場に出てみると,市庁舎の壁がスクリーンに早変わり。
映し出されたのは,サン・ニコラの伝説。
聖人の他にも,少年や肉屋が描かれているのが,見えますか? 彼らはサン・ニコラの奇跡に関わる人物なのですが,どんな話なのかは,ウィキペディアなどでお調べ下さい。ちょっと怖い話で,ビックリします。
スペクタクルを堪能した後は,恒例のクリスマス・マーケット巡り。
これが聖人サン・ニコラ。ロレーヌ十字が描かれた帽子と杖がトレードマーク。乗り物はトナカイではなく,ロバ。
メッスもそうですが,フランスのクリスマス市の屋台は作りがしっかりして素敵。
ちなみにナンシーの夜店はブルーのライトが特徴的。寒空に青い光が冴えて,北国に来たことを実感させてくれます。
あたりを漂う砂糖やバター,ホットワインの香りがたまりません。
アッ! 「Patates roties」の看板が! もしかして,焼き芋・・・?
食べてみたかったのですが,この後,夕食の予定なので,泣く泣く諦めました。
じつはこの日は雨模様の天気で,ものすごい寒さ。取材も限界です。
そこでお目当てのレストランへ逃げ込みました。
その話は次回。また,お便りします。